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【日商簿記】講座担当が見た試験の総評

 第143回日商簿記検定 お疲れ様でした。

今回は新試験範囲になって最初の検定試験となったわけですが、率直な感想を言いますと、「新試験範囲は要所で出題されていた」という所でした。とはいえ、今後は新しい論点が次第に増えてくることも十分想定できますので、しっかりと改定論点を押さえるようにしてください。


講座担当:岡崎が見た今回の本試験のポイント


【3級】

全体的に、標準的な内容からの出題でしたが、第3問については難問だったと思いますので、第3問以外でどこまで点数を積み重ねられるかが、合否のポイントになります。

(各問について)

・第1問(20点)の仕訳は前回・前々回の時に比べると、素直な問題が多かったため、満点も十分狙えました。目標点は4問(16点)以上です。

・第2問(10点)は取引日における帳簿を選択させる問題で、これも満点が狙える問題です。目標点は10点満点です。

・第3問(30点)は資料の一部が空欄となっている推定問題でしたので、解答するのに時間がかかり、難易度が高い問題でしたが、部分点でどこまで点数を積み重ねていけたががポイントになると考えられます。目標は16点以上です。

・第4問(10点)は前回に引き続いて「伝票」の空欄補充問題のため、ここも満点が狙えるところ
です。目標点は10点満点。

・第5問(30点)は「精算表」でした。難易度的には標準レベルでしたので、ここで高得点を狙えるかで合否が大きく左右するものでもありました。目標点は18点以上です。

(結論)
「第3問が難問で残りは標準レベル」でしたので、テキストの内容をしっかりと理解している方でしたら解答できた問題ではないかなと感じました。
目標点は「(第1問)16点+(第2問)10点+(第3問)16点+(第4問)10点+(第5問)18点=70点」で合格という流れになると思われます。(配点によって点数に変動があります)

【2級】

<商業簿記>
第2問が「かなりの難問(ボリューム・内容共に)」であったため、第1問の仕訳問題と、第3問の総合問題でいかに得点を積み重ねていけるかが合否の分かれ目になったと思われます。合格目標点は42点以上です。

(各問について)

・第1問(20点)の仕訳問題は4(準備金の積立額を各自推定)が少し難問だったが、それ以外は基本的なレベルの問題でしたので、4問(16点)以上は取っておきたいところです。

・第2問(20点)は「固定資産の総合問題」でしたが、難易度は相当高い問題でした。そのため、この問題で時間を使いすぎてしまうと、ほかの問題を解答する時間がなくなってしまう可能性がありますので、ご注意下さい。なお、この問題では、新出題範囲の
「ソフトウェア」が登場しています。合格目標点は10点以上であれば十分だと思います。

・第3問(20点)は損益計算書の作成問題です。内容的には基本的な問題ですが新出題範囲より「クレジット売掛金」が登場しましたが、処理すべき内容としては基本的に同じですので、落ち着いて処理を進めていくことができれば、高得点を狙えます。合格目標点数は14~16点は欲しいです。

<工業簿記>

今回は第4問で「個別原価計算」、第5問で「標準原価計算」が出題されました。
今までは、前回出題されてきた内容が連続して出題されることは無いという暗黙の法則があったのですが、今回、見事に覆される形になってしまいました。これには受験生だけでなく。受験指導学校でも驚いたことかと思われますが、内容は基本レベルですので、テキストの内容をしっかりと理解していれば満点は十分狙えましたが、合格目標点数は32点以上は必須です。

・第4問(20点)は「個別原価計算」です。内容は本試験では、比較的易しめの問題でしたので満点を目指していただきたいのですが、ケアレスミスなどを考慮しても16点以上は得点してほしいところでした。

・第5問(20点)は「標準原価計算」です。前回も第4問で出題(能率差異が変動費からのみ発生するケースの製造間接費の差異分析問題)された問題ですが、今回は「労務費」と「製造間接費」の差異分析が出題されました。
内容としては基本レベルです。ここも満点を狙って欲しい問題だったと思いますが、ケアレスミス等を考慮しても
16点以上は得点しておかないと合格は厳しいです。

(結論)
今回の本試験は、「工業簿記」は難易度は基本レベルで満点も十分狙えるレベルだったと考えられるので、ここで高得点を獲得たうえで、「商業簿記」の点数を積み重ねて行く形になりますので、目標点は「(第1問)16点+(第2問)10点+(第3問)14点+(第4問)16点+(第5問)16点=72点」です。(配点箇所によって変動あります。)






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